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2011年5月

●島根原発を学ぶ

 福島第1原発での大事故で安全神話が崩れた原子力発電所の問題を深めるため、木佐木大助県議と吉田達彦県議団事務局長は5月22、23の両日、島根原発をかかえる松江市で学習、調査活動を行いました。

 22日は、日本共産党の吉井英勝衆院議員(党原発・エネルギー問題委員長)を招いて、市内で開かれた「原発問題を考える集い」に参加、23日は、島根原子力発電所の「原子力館」を訪ね、館長代理から説明を受けました。

●福島原発事故は〝二重の人災〟
20110522simane_tudoi  「集い」で講演した吉井氏は、東京電力福島第1原発の事故について「“想定外”ではなく、安全神話にどっぷりとつかって肝心の安全対策を怠り、事故後の対応も誤った〝二重の人災〟だ」と指摘。異常事態が発生後、ただちに東京電力に原子炉への海水投入を命じるなど、政府が法律上の権限を行使せず事態を悪化させたことを明らかにしました。

●地震大国での原発建設は異常

 また、吉井氏は、アメリカ地質調査所(USGS)の世界の地震地図で、日本列島から北回りに南北アメリカ大陸の西岸部にかけてが一つの地震の多発地帯だと示した上で、世界原子力発電事業者協会(WANO)の原発地図をみると、その中で原発の集中地帯になっているのは日本列島だけだと指摘。「104基の原発が運転中の世界一の原発大国・アメリカでも、原発は地震のない中・東部に集中しており、西部の地震地帯にはほとんど立地していません。第2位のフランスは地震のない国」であることを強調。

 アメリカでは「活断層法」で活断層地帯には原発をつくらせないことになっており、地震のないフランスでも高速増殖炉の計画が中止されたと述べ、「地震大国・日本での原発増設は異常だ」と強調。「再生可能エネルギーの爆発的普及によって原発から段階的に撤回すべきだ」と訴えました。

●原発利益共同体の壁を打ち破るたたかいを

 そして、吉井氏は、日本で原発建設が止まらない背景に、「地域独占と総括原価方式で守られた電力会社、原発製造メーカー、ゼネコン、鉄鋼・セメントなどの素材メーカー、資金を融資する大銀行など『原発利益共同体』が作り上げられ、その利益優先が国策とされている」と告発し、「今回、大事故を起こした東京電力に全面補償の責任を果たさせるとともに、原発の新増設にストップをかけ、原発ゼロの実現をめざすため、『共同体』の壁を市民の世論と運動で打ち破るたたかいが必要だ」と訴えました。

 尾村利成島根県議は、中国電力にはデータ改ざんや大量の点検漏れ隠しなど構造的な隠ぺい体質があり、危険な原発を運転する資格はないときびしく批判。県政も安全対策は国・事業者任せで、プルサーマル推進に無批判・迎合するなど、大きな問題をかかえていると述べ、原発の危険から住民のいのちと安全を守る大きな県民運動を起こそうと呼びかけました。

 会場から「政府は『安全神話』を払しょくしていないのではないか」「放射性廃棄物の処理などはどうなっているのか」などの質問が出され、吉井氏らがていねいに答えました。

●安全PRする「原子力館」

20110523simane_genpatu  翌23日に訪ねた島根原子力発電所の「原子力館」では、原子力発電の仕組みや万全の安全対策がとられていることをアピールする展示物が並べられ、この日も近所の幼稚園の子どもと保護者らが見学に訪れていました。

 原子力発電にかかわるパンフレットや展示物は共通して、「①運転中に異常を起こさない、②異常が起こっても事故へ拡大させない、③事故に発展しても放射性物質を異常に放出させない」という「多重防護」の仕組みがあるから「安全」と強調しています。福島第1原発で起こった出来事は、この多重防護が機能しなかったことを証明しました。原発の安全性は根底から崩れていることをあらためて認識させられました。

●建設中の3号機は上関と同タイプ

 島根原発は1号機(沸騰水型軽水炉、運転開始1974年3月、出力46万kw)、2号機(同、1988年2月、82万kw)があり、現在3号機の建設が進められています。3号機は改良沸騰水型で、出力137.3万kwと上関原発と同じ原子炉です。2012年3月の運転開始をめざして、今も急ピッチで建設工事が進められています。

●津波対策もとられるが…

 島根原発でも、福島第1原発事故を踏まえ、緊急対策を実施しています。しかし、中国電力は、想定される津波の高さは5.7㍍で、敷地高さは8.5㍍あるので、「原子炉施設が津波による被害を受ける可能性は低い」と評価しています。津波対策も「国が言うから仕方なく」という印象をもたざるを得ません。

●トイレのないマンション

 原発には、運転すれば必ず出てくる「使用済み核燃料」の処理策が未確立なままという致命的な弱点ももっています。お話を伺った原子力館の深田裕幸館長代理も「島根原発でも、使用済み核燃料を貯蔵するプールの残容量は6年分くらいしかない。早く最終処分の目途をたててほしいが…」と話されました。

●原発ゼロへ、上関原発ストップを

 上関原発の予定地は、東南海・南海地震による被害が想定され、近くには多くの活断層の存在も明らかになっています。瀬戸内海に残された最後の自然の楽園と高く評価される貴重な海域でもあります。将来の子や孫に禍根を残さないため、必ずストップさせなければなりません。

議会の新体制決まる

 改選後の初議会となる5月臨時議会は10日~13日の日程で開かれ、新しい正副議長や常任委員会の構成などが決まりました。

 議長選挙をめぐっては、自民党県議団(29人)が、柳居俊学県議を議長候補とすることに反発した9人が離脱し、「自民党新生会」(代表・山手卓男県議)という新たな会派を結成。吉井利行県議を議長候補として、日本共産党を含む、各会派に協力をよびかけました。

 日本共産党県議団は、政務調査費の不正流用が明らかになった柳居県議は、議会を代表する議長職に相応しくないという立場で、対応を検討しましたが、自民党を除く、各会派が大同団結するには至らなかったため、独自候補を立てて、正副議長選挙にのぞみました。(下記に「見解」)

議長選挙にあたっての「見解」

2011年5月10日 日本共産党山口県議会議員団

 このたびの議長選にあたって、最大会派の自由民主党は、柳居俊学議員(前副議長)を議長候補としました。
 柳居議員は昨秋、長年に渡って、自らの顔写真入りの「カレンダー」を政務調査費で作製し、有権者等に広く頒布していたことが発覚しました。同氏は、この事実を認め、不正に流用した公費は返還しましたが、有権者から「違法な寄付行為」や「買収行為」にあたる疑いで告発されています。
 自民党県議団を除く、5会派は今年2月末、当時の島田明議長に対し、速やかに全員協議会を開催し、柳居議員から事情説明を行わせるなど、真相解明の努力を行うよう文書で要請しました。
 ところが、島田、柳居の正副議長は、この要請を完全に黙殺したまま、両氏が所属する自民党県議団は、今回の議長選挙に柳居氏を推薦しました。
県民の税金である「政務調査費」を長期に渡って、不正に流用し、真摯な反省もないままの人物に、公正公平な議会運営を望むことはできません。
 日本共産党県議会議員団は、「県議会の代表」に相応しい新たな議長候補の擁立をめざす動きを前向きに見守ってきましたが、残念ながら、大同団結には至りませんでした。
 よって議長選挙にあたっては、独自候補を擁立してたたかいます。
 柳居俊学議員の問題については、今後も、各会派と共同して、真相解明と政治的道義的な責任追及に取り組んでいく決意です。

 議長選挙の結果は、下記の通りです。

 ▽柳居俊学 24票(自民党20+県政クラブ3+新政クラブ1)

 ▽吉井利行 18票(新生会9+民主連合の会6+社民1+とことん1+草の根1)

 ▽小泉利治  5票(公明党)

 ▽藤本一規  2票(日本共産党)

 常任委員会の所属は以下のように決まりました。

 ▽藤本一規 =地域商工委員会

 ▽木佐木大助=総務政策委員会

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