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■福島原発震災視察レポート①■

 日本共産党山口県議団の藤本一規、木佐木大助両県議と吉田達彦事務局長は、東日本大震災と福島原発事故から3年4か月を経過した福島県の現状と課題を知り、今後の論戦と運動に生かすため、9月3~5日、福島県いわき市や楢葉町、富岡町などを視察しました。

7年前から原発事故の危険を警鐘―伊東元県議

 最初に訪れたのは、日本共産党の元福島県議で現在、原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員、浜通り医療生協理事長などの要職をつとめている伊東達也さんの事務所(いわき市)です。伊東さんは、2004年以来、「福島原発はチリ津波級に襲われれば、原子炉内の崩壊熱を除去するための機器冷却系が機能せず、最悪の状態が発生するので、抜本的な対策をとるべきだ」と東京電力に求めてきた人です。

原発震災は「日本史上、最大にして最悪の公害」

 伊東さんからは、原発震災から3年4か月を経過してもなお続く被災地の窮状を伺いました(写真)。

Itouzimusyo



 伊東さんはまず、福島原発事故がもたらした惨状は「日本史上、最大にして最悪の公害」だと強調されました。その理由として、①被害があまりにも深刻、②被害がきわめて広範囲にわたっている、③被害額がきわめて大きい、④地域の復旧・復興にきわめて長い時間がかかる、ことをあげました。

3年半経過した福島の惨状

 福島県内で誰も住んでいない避難区域の面積は約1100㎡(東京都の5割)を占め、海岸線はJR常磐線も国道6号線も依然として断絶されたままです。
 いまなお12万7000人が過酷な避難生活を余儀なくされ、いつ終止符を打てるかの展望もなく、家族の7割が心身不調を訴えています(今年6月、福島県調査)。
 避難生活での体調悪化や過労などで死亡する「震災関連死」が1753人にのぼるなど、原発震災による死亡者数は3600人を超えています。
 産業への損害も続いており、とりわけ漁業は操業者が743者(08年)から14者(13年)と激減し、林業もシイタケ原木は壊滅状態です。
 全住民が避難し、役場を移転せざるを得なかった9町村(双葉、大熊、浪江、富岡、楢葉、広野町、川内、飯館、葛尾村)のうち、除染作業が終了し、表面的にはきれいになった川内村と広野町は避難指示が解除されましたが、戻ってきた住民は3~4割程度で、若い世代はほとんど戻っていません。
 福島第一原発があり、ほぼ全域が「帰還困難区域」に指定されている双葉、大熊町でも「復興計画」が策定されましたが、関わった委員から「妄想、空想だ」というきびしい意見が出ています。今年6月、復興庁が実施したアンケートでも住民の約7割が「現時点で戻らないと決めている」と答えるなど、深刻な事態です。
 加えて、地域社会が「福島第一原発」からの距離や放射線量で分断され、何の損害補てんがない津波被災と、幾ばくかの補償がある原発被害との対応の違いなど、県民のなかに対立が持ち込まれています。
 強制的に避難させられた住民への賠償も生活再建にはほど遠いものになっており、それ以外の住民の低線量被ばくによる健康不安に対しても、わずかばかりの一時金支払いを通知して終息をはかろうとしています。

数限りない課題の中で、解決すべき5点

 伊東さんは、数限りない課題のなかで、急ぐべきものとして5点をあげました。
 ①事故収束と廃炉などの見通しの確立、②放射線による低線量被ばくの健康診断、検査、医療の継続的な保障、③いわれなき偏見による差別を広げないための学校教育、社会教育の促進、④原発労働者の賃金・労働条件、健康管理の改善、⑤県内全原発10基の廃炉が再建の大前提、の5つです。
 こうした課題を一つひとつ解決するため、住民運動や裁判闘争の先頭に立っている伊東さんらの奮闘には、本当に頭が下がる思いが強まりました。

(続く)

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