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2014年10月

■慰安婦意見書に反対討論■

 日本共産党を代表して討論を行います。

 意見書第2号、「従軍慰安婦」に関する適切な対応を求める意見書案についてです。

 自民党、自民党新生会、公明党、新政クラブが提出した同意見書案は、「慰安婦問題にかかわって暴力で無理やり女性を強制連行したとする、いわゆる『吉田証言』や、これを引用した報道」などが原因となって、

 一つに、「我が国の国益が不当に損なわれることとなった」、

 二つに、「一部の歴史教科書において、『従軍慰安婦』や『強制連行』をあらわす記述がなされるなど、国民に史実に基づかない誤った歴史認識をもたらす要因ともなっている」と断じています。

 そのうえで、「吉田証言」が「虚構であることが確認・挙証された」ことをあげて、「慰安婦問題について、国内外に広がった、我が国及び日本人に対するいわれなき批判や、誤った認識を是正し、客観的事実に基づく正しい歴史認識が形成されるよう、適切な措置を早急に講じる」ことを国に強く要望する、としています。

 これほど、甚だしい事実誤認と歴史の偽造に満ちた文面は見たことがありません。

 総務企画委員会において、私が、提出会派である自民党に「意見書を採択することは、『河野談話』の否定につながるという認識があるのか」と尋ねたのに対し、「意見書で河野談話が誤った認識とは記載していない」と答えられました。

 ところが、「いわれなき批判や、誤った認識」とは何か、と尋ねたのに対して、自民党は「従軍慰安婦という言葉は戦争当時には存在しなかった。軍の関与を表す、吉田証言に基づく報道等から生まれた言葉であり、様々な誤解を招いている」と述べました。

 さらに、「慰安婦問題に『性奴隷』という言葉を絡めて、我が国と、日本人の名誉を貶める活動が、韓国国内のみならず、諸外国でも活発化している」とも答えられました。

 私は耳を疑いました。山口県の自民党は、日本軍の関与による「従軍慰安婦」の存在、多くの女性たちが「性奴隷」にされたという事実、そのものを「いわれなき批判や、誤った認識」だと断定されたのです。

 公明党と新政クラブのみなさんも共同提出者として、同じ立場に立たれているわけです。

 この意見書を採択することは、「河野談話」をなきものとし、「従軍慰安婦」の存在そのものを否定するに等しく、それこそ「国民に史実に基づかない誤った歴史認識をもたら」すものにほかなりません。
 

 「意見書案」は、日本軍「慰安婦」問題を矮小化しようという考えに貫かれたものです。

 第一に、「慰安婦」とされた女性たちが、「慰安所」において、性奴隷状態にされたという事実を無視しています。

 自由のない生活を強いられ、強制的に兵士の性の相手をさせられたという事実は、多数の被害者の証言とともに、旧日本軍の公文書などに照らしても動かすことができない事実です。「河野談話」でも、「慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった」と指摘しています。

 加えて、各国の「慰安婦」が、日本政府を被告として謝罪と賠償を求めた8つの裁判でも、日本の裁判所は、被害者の女性たちが、「慰安所」に入れられた後の生活は、一切の自由を奪われる状況の下で、連日にわたって多数の軍人相手の性行為を強要されるという、文字通りの「性奴隷」としての悲惨極まりないものだった事実を具体的に認定しています。

 この事実こそ、「軍性奴隷制」として、世界からきびしく批判されている、日本軍「慰安婦」制度の最大の問題です。

 第二に、「慰安婦」とされた過程における強制性を「人さらい」のように「暴力で無理やり強制連行」した事実があったか、どうかに矮小化しています。

 「強制連行」でなくとも、甘言やだまし、脅迫や人身売買など、「慰安婦」とされた過程に「本人たちの意思に反した」強制があったかどうかが問題なのです。

 この点について「河野談話」は、「慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合にも、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したことが明らかになった」と明瞭に認定しています。

 この問題では、先月11日に放映された「報道ステーション」で、「河野談話」の作成に直接、関わった石原信雄元官房副長官は、「繰り返し申しますが、河野談話の作成過程で『吉田証言』を直接根拠にして強制性を認定したものではない」と明言しました。

 こうした事実は、「吉田証言」が崩れたことを根拠に、「強制連行」は「虚構であることことが確認・挙証されている」と記している「意見書案」こそ「史実に基づかない誤った歴史認識をもたらす」ものであることを明確に示しています。

 「意見書案」は、「慰安婦」問題の核心である、日本軍「慰安所」において、性奴隷状態とされた事実を「いわれなき批判」と切り捨て、「慰安婦」とされた過程における強制性も「強制連行」だけに矮小化することで、旧日本軍の戦争犯罪を免罪しようとするものです。

 それは、自民党や公明党がいくら弁解しようと、「河野談話」の否定にほかならず、国内はもとより、国際社会から大きな非難をあびることは避けられません。

 県民の多くは、「河野談話」に示された歴史認識を共有し、「慰安婦」問題の全面的な解決を求めています。にもかかわらず、この意見書案が本会議で採決されれば、県民の意思を代弁する山口県議会としての意思表明となってしまいます。こんなことは絶対に許されません。

 また、国連の人権差別撤廃委員会が8月末、明らかにした日本への総括所見では、ヘイトスピーチなどの問題とともに、慰安婦問題についても次の行動を即時にとることを促すとしています。

 第一は、日本軍による「慰安婦」の権利の侵害に関する調査の結果を出し、人権侵害に責任ある者たちを裁くこと

 第二は、すべての生存する「慰安婦」あるいは彼女たちの家族に対する誠実な謝罪の表明と適切な賠償の提供を含み、「慰安婦」問題の包括的で、公平で、持続的な解決を追求すること

 第三は、それら出来事の中傷あるいは否定のあらゆる試みを非難すること。
の三点です。

 これから採決される意見書案は、この国連から突きつけられた指摘に、真っ向から背くものであることは明らかです。

 採決の強行は、多数の県民と国際社会への裏切りであり、「慰安婦」問題の本質と実態を隠し、重大な戦争犯罪を行った勢力を免罪するものにほかなりません。

 よって日本共産党県議団は、良識ある県民の代表の一人として、同意見書案は、直ちに撤回されるよう求めて、反対討論とします。


(2014年10月10日)

■「河野談話」否定の意見書採択に抗議■

「慰安婦」は〝なかったことに〟!

自民、公明会派と合志議員が「意見書」採択を強行

 自民、公明会派と新政クラブ(合志栄一議員)は、9月県議会の最終日(10月10日)、「『従軍慰安婦』に関する適切な対応を求める意見書」を日本共産党や民主・連合の会、社民党などの反対を押し切って、採決を強行しました。

政府も「河野談話」で痛切に反省

 戦前の日本は、当時、植民地だった韓国や中国などの女性たちを、半ば強制的に「従軍慰安婦」にし、一切の自由を奪った上で、連日にわたって多数の軍人相手の性行為を強要するという文字通りの「性奴隷」として扱いました。
 この事実は、政府の公式見解である「河野談話」(1993年8月4日)が明瞭に認め、「従軍慰安婦として数多(あまた)の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる」と謝罪しました。

意見書は「河野談話」を真っ向から否定

 県議会で採択された意見書は、「従軍慰安婦」に対する国内外からの批判は、いわゆる「吉田証言」を元にした「いわれなき批判や誤った認識」だと開き直り、「吉田証言」がウソだったことがあきらかになった今、国に対し、「『客観的事実に基づく正しい歴史認識が形成されるよう、適切な措置を早急に講じる』ことを強く要望」しようというものです。
 賛成した議員は、「意見書には『河野談話』を否定するとは書いていない」と弁明しますが、中身は「河野談話」の否定そのものです。

歴史の偽造を許さない世論を

 この日の県議会には「憲法共同センター」などの呼びかけで50人以上が駆けつけ、本会議終了後、藩庁門前で抗議集会を開催。県高教組や県教組、母親連絡会などの代表が次々と怒りの声を上げ、かわい喜代党中部地区副委員長も「怒りで一杯です。歴史の偽造を許さない世論を高めていくため、力を合わせましょう」と訴えました。

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■木佐木大助議員の9月議会一般質問■

基地の機能強化には止めを

 木佐木議員は米軍岩国基地問題について、「安倍政権の集団的自衛権行使容認のもとで日本は米軍とともに海外で戦争する国に踏み込み、岩国基地の危険性は増大している」と指摘。厚木から空母艦載機が移駐してくれば、「岩国基地は海兵遠征軍と米海軍空母打撃群の指揮下の部隊が一体となって展開・出撃する従前と全く違う能力・機能・位置づけをもつ東アジア最大の基地となり、量質とも基地機能強化は明白。機能強化について基地周辺住民しか視野に入れない判断基準はもう役立たない」とのべ、改めて艦載機移駐に反対するよう求めました。
 県当局は、「県は軍事的機能を判断する立場にない」と機能強化を検討する大前提に背を向け、周辺住民の環境いかんというこれまでの狭い考えに固執。
 木佐木議員は、「従前の立場にこだわれば、量質ともの危険な機能強化はくい止められない」と重ねて実効ある対応を要求しました。

「子育て同盟」に相応しい対策を

 山口県が全国11県の知事による「子育て同盟」に参加したことに関連して木佐木議員は、乳幼児医療費助成制度の拡充と県職員をはじめとする育児休業の率先取得を強調。
 ①山口県は2004年に通院・就学前までに拡大して以後10年間は制度据え置きで、09年には一部負担金導入で逆行し、中学校卒業まで乳幼児医療費が無料の鳥取県や小学校卒業までの三重、徳島県などにくらべて遅れており、当面は小卒まで、早期に中卒へと拡充すべきだ
 ②男性の育児休業取得率は山口県知事部局、教育委員会、県に警察とも10%が目標だが、13年度はそれぞれ1.1%、1。9%、0%と低く、民間企業も全国平均の半分の1.1%にとどまっており、県職員の取得拡大や民間への促進策を急ぐ必要がある、と質しました。

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 村岡知事は、「私も子育てまっ只中にあり、子育て支援策は県のチャレンジプランに少子化対策への対応として位置づけていく」と答弁。関係部局も、男性の育児休業の促進へ努めるとのべましたが、乳幼児医療については「全国的にも遜色ない」と拡充を拒否しました。

ヘイトスピーチに厳正な対応を

 木佐木議員は、日の丸や軍艦旗を掲げて「朝鮮人をたたき出せ」と声をはり上げる在特会のヘイトスピーチについても質問。県内でも下関で「昨年12月8日以来、5月27日、9月23日と三度も行われた。国連人権差別撤廃委員会が日本政府に法規制を勧告し、法相も絶対許せない行為とのべている。県としても、社会的批判で不法行為を包囲する先頭に立つべきだ」と求めました。
 県教育委員会は、「山口県人権推進指針」にもとづき、研修などでヘイトスピーチ問題を取り上げ、異文化尊重、共生をめざすよう人権教育に取り組むと答弁。県警察も、違法行為は法と証拠に基づき厳正に対処していくとのべました。
(2014年10月3日)

■藤本一規議員の9月議会一般質問■

特別警戒区域内の施設の安全対策急げ

 藤本一規議員は、岩国市や和木町、広島県の豪雨・土砂災害に関連し、土砂災害防止法に基づく特別警戒区域内(レッドゾーン)に県営住宅や県立学校など多くの公共施設が含まれていると指摘(表下)。

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 ①県営住宅は特別のハード対策を急ぎ、建て替え時は区域外とする
 ②県立高校のうち下松、華陵、徳山高校鹿野分校は教室棟などが土砂災害特別警戒区域内にあり、擁壁設置を検討する
 ③交通機動隊庁舎や警察職員宿舎も法面への擁壁設置やハード対策に取り組む
など、早急な安全策を求めました。
 関係部局は、

 ①下松市の旗岡県営住宅は建て替え中で、建て替え後は区域外となる
 ②他の県住は点検で異常が発見されたら必要な措置をとる
 ③県立高校のうち5校(徳山高校徳山北分校、徳山商工、新南陽、新南陽工、防府西)の体育館が災害時の避難場所となっているが、同施設は区域外にある
 ④学校ごとに調査を行い、擁壁などの必要性を検討していく、
などと答えました。
 県警交通機動隊庁舎の背面傾斜地への擁壁設置は近日中に国へ要請し、職員宿舎七棟については三棟は閉鎖・廃止の予定で、残りについては入居者に早期避難などを指導していくとのべました。

被災者支援策の抜本的な拡充を

 藤本議員は、被災者生活再建支援制度の抜本的強化を求め、「県独自制度をもつ13県中6県は半壊や床上浸水も支援制度の対象にしており、山口県も救済すべきであり、床上浸水被害にも見舞金の支給を」と要求。県はいずれについても、「考えていない」と冷たく拒否しました。

上関原発の埋立申請は直ちに不許可に

 藤本議員は、村岡知事が中電の上関埋立免許延長申請の可否判断を来年の5月まで1年も先延ばししたことを厳しく批判。「二井知事(当時)は2011年6月県議会で「福島原発の事故にかんがみ、新たな安全基準等を満たす原子炉等施設の位置や規模などが決まらなければ、引き続き、土地利用計画は確定しない。(略)少なくとも、それまでは、公有水面埋立法上の要件である『正当な事由』がなく、延長許可はできない」と明確に答弁しており、中電が「新たな安全基準等を満たす原子炉等施設の位置や規模を決める事ができていない現時点では、きっぱりと延長不許可にすべきだとのべました。
 県は、現時点で埋立ての「『正当な事由』の有無を判断できない」ことを認めながら、「だから不許可に」との当然の方針を拒否し、「国のエネルギー政策に(原発が)位置づけられていることを中電の主張で説明できる」ようになるまで「待ち続ける」との違法・不当な態度に固執しました。

米価暴落から営農守る救済策を

 米価の大暴落で、「米作って、飯食えない」と深刻な状況になっていることについて藤本議員は、「中国地方の2014年産米の概算金(農家への仮渡し金)は昨年の60キロ・1万2千円台から3千円減(25%減)の9千円台だ。島根県は減収率15%以上の際、認定農業者及び集落営農組織に無利子の融資を行う。山口県も同様制度をつくるとともに、国に対して米の市場隔離の責任ある需給調整、直接交付金の半額措置の撤回を求めるべきだ」と質しました。また単位農業の存続を困難にし、農業委員会の公選制をやめるなどの安倍「農政改革」の中止を国に要請することも強調しました。
 県は、「県内の生産団体が稲作農家への独自の緊急融資の検討をすすめている。この動きも注視して、適切に対処したい」と答弁。市場隔離を国に要望することは考えていないと答えました。
(2014年10月1日)

■福島原発震災視察レポート⑤■

福島再生可能エネルギー研究所へ

 視察最終日の5日は、福島駅でレンタカーを借り、郡山市の西武第二工業団地に作られた「福島再生可能エネルギー研究所」を訪れました。同研究所は、独立行政法人・産業技術総合研究所の研究機関の一つとして今年4月に開所したばかりです。

Enerugy_kenkyuusyo_kanban

 同研究所では、宗像鉄雄所長代理(工学博士)と濱田寿一さん(福島連携調整室)に応対していただきました。

 真新しい建物の会議室で研究所の概略の説明を受けた後、所内を案内していただきました。

実用化をめざし様々な実験、製造施設が林立

 この研究所では、①再生可能エネルギーのネットワーク開発、②水素キャリア製造・利用技術、③高効率風車技術、④薄型結晶シリコン太陽電池モジュール技術、⑤地熱の適正利用のための技術、などが取り組まれています。

 所内には、そのための実験、製造施設が立ち並び、壮観でした。

Enerugy_kenkyuusyo_ekisyo

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 興味深かったのは、水素キャリア製造・利用技術。太陽光や風力によって発電された電気を「水素キャリア」(水素を含む化合物)として、貯蔵し、必要な時に、水素エンジンや燃料電池として利用するもの。再生可能エネルギーをベース電源として利用できる可能性が広がるとして、注目されているそうです。

再生可能エネルギー100%は可能


 福島県が掲げている「2040年に県内エネルギー需要の100%を再生可能エネルギーで生み出す」というビジョンの実現にも大きな力になりそうです。

 今回の視察は、「日本史上、最大にして最悪の公害」である原発災害の実相を知り、「原子力に依存しない安全・安心で持続的に発展可能な社会づくり」への展望を学ばされるものとなりました。

(終わり)

■福島原発震災視察レポート④■

 9月4日は福島県庁へ。

 県議会事務局の星貴文政務調査課長らが出迎えていただき、「東日本大震災と福島原発事故」について、生活環境部災害対策課の袚川(はらいかわ)浩主幹と企画調整部企画調整課の佐藤安彦主査らから、「福島県のエネルギー政策」について、企画調整部エネルギー課の市村尊広主幹と生活環境部原子力安全対策課の酒井広行主幹らから説明を受け、意見交換しました。

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いまなお続く「原発災害」

 地震と津波による福島県での被害状況は、死者が3558人で、うち1730人が災害関連死(避難生活での体調悪化や過労など間接的な原因で死亡)です(今年6月末現在)。原子力災害による避難者は、いまなお約13万人(県内約8万2千人、県外約4万5千人)にのぼり、住民意向調査によると、帰還困難区域の双葉町、大熊町の住民の半数以上は「条件が整っても戻らない」と答えています。

 福島第一原発の放射能漏れよる空間放射線量は事故直後と比べると下がり、除染作業も進んでいますが、富岡、双葉、大熊、浪江4町と葛尾村に広がる帰還困難区域の解除の見通しは立ちません。さらに除染作業などで発生する大量の災害廃棄物の処理方法も決まらないままです。

 原発災害による被害は拡大し続け、復旧・復興も継続中です。このため、2011年3月11日に設置された「福島県災害対策本部」の活動は継続中です。

復興ビジョンの第一は、「原子力に依存しない安全・安心な社会づくり」


 福島県が被災から5ヶ月に策定した「復興ビジョン」の基本理念の第一は「原子力に依存しない安全・安心で持続的に発展可能な社会づくり」です。

 このビジョンにそって福島県では、①県議会が、福島第2原発を含む県内10基の廃炉を求める請願を採択(11年9月議会)、②知事が全基廃炉を表明(同11月)、③再生可能エネルギービジョンで「2040年に県内エネルギー需要の100%を再生可能エネルギーで生み出す」ことを掲げる(12年3月)などを進めています。

 これに対し、国、東京電力は福島第一原発の6基の廃炉は決定しましたが、第二原発にある4基の廃炉には応じていません。県の説明では、「国に求めると、『事業者が決めること』と言い、東京電力に求めると『国が決めること』と。ラチがあかない状況」のようです。話を聞いていて、腹立たしい限りでした。

 このあと日本共産党福島県議団の控え室を訪問し、神山悦子県議からも福島県の取り組みについてレクチャーを受け、東日本大震災からの復興と「原発ゼロ」をめざす運動での連帯を深めていく決意を新たにしました。

(続く)

■福島原発震災視察レポート③■

居住制限が「混在」する富岡町へ

 楢葉町から北上し、「避難指示解除準備区域」と「居住制限区域」(年間積算線量が20ミリ㏜を超える恐れがある地域)、「帰還困難区域」(現時点で年間積算線量が50ミリ㏜超の地域)が混在している富岡町に入りました。

駅前商店街はゴーストタウン

 向かったのはJR常磐線・富岡駅です。

 同線は竜田駅(楢葉町)~原ノ町駅(南相馬市)の間は断絶されたままです。国道6号から駅前商店街に入ると、津波で破壊された商店が立ち並んでいます。まさにゴーストタウンです(写真)。

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 富岡駅舎は全壊し、捻じ曲がった鉄塔が津波の威力を物語っています。ホームの脇に建立された「慰霊碑」にはジュースやビールなどが供えられていました(写真)。

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道一本で、賠償に大きな差別が

 同町夜ノ森地区の道路の両脇は桜並木が続き、花見の時期には花見客で大賑わいしていたそうです。

 この近くに、一本の道路をはさんで、一方は入口がバリケードなどで閉ざされ、立ち入り、通行が禁止される「帰還困難区域」、もう一方は、住民の一時帰宅が認められる「居住制限区域」(宿泊は禁止)にされた地域があります(写真、左は「帰還困難区域」、右は「居住制限区域」)。

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 東京電力が示した「不動産賠償の算定例」では、「帰還困難区域」は2711万円、「居住制限区域」は1356万円、「避難指示解除準備区域」は904万円(図参照)。被災時、どこに住んでいたかで大きな格差が生じています(地元紙・「福島民報」(2013年3月9日付)報道)。
原発災害は、本当に罪作りだと痛感させられます。

年間積算線量44ミリ㏜


 夜ノ森に近い富岡第一小学校に設置された「線量計」は「5.013μ㏜/h」を示していました(写真)。

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 年間積算線量は「43.91388ミリ㏜」にも達します。「帰還困難区域」と変わらない数値です。福島第一原発の作業員の上限が250ミリ㏜ですから、その5分の1の値です。思わず身体がゾクゾクしました。

 いわき市への帰途、小さな丘から南に位置する福島第2原発を遠望しました(写真)。

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 「オール福島」の声を無視して、廃炉を頑なに拒む国、東京電力の理不尽に再び怒りがわいてきました。

(続く)

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