独り言

●岩国市議会全協―国が艦載機の「先行移駐」を合理化③●

焦点⑤ 岩国でのNLP否定できず

恒久施設は早くても10年後

 「岩国基地での、FCLP(陸上空母離着陸訓練)は容認できない」という点でも質疑が集中しました。

 宮澤政務官は、「現行通り硫黄島(東京都)で実施するよう米側に求めていく」と説明しましたが、「FCLPは、抑止力維持に不可欠の訓練であり、悪天候の場合は、岩国や厚木、三沢基地を予備基地指定することはある」という考えを改めて示しました。

 関連して、政府が検討している馬毛島(鹿児島県西之表市)への恒久施設計画も取り上げられ、「馬毛島に完成すれば、NLPはすべて馬毛島で実施されると考えていいのか」と問われたのに対し、防衛省地方協力局の谷井次長は「そうなると考えている」と答えました。

 また、谷井次長は、施設完成までの期間について「土地取得後、ざっくり申し上げて10年程度はかかる」と明かしました。

馬毛島の地元・西之表市でも「反対」が民意

 馬毛島がある西之表市では、FCLP恒久施設の受け入れを最大の争点にした市長選挙が先月29日投票で行われ、6人が立候補。反対派の候補が2,428票を獲得し、首位でしたが、法定得票2,543票(有効投票総数の4分の1)に115票足らず、公選法に基づく再選挙(50日以内)が決まりました。

 候補者6人のうち、反対派4人の総得票数は7,376票(72.5%)、賛成派2人は2,796票(27.5%)で、市民の圧倒的多数が「反対」の意思を表しました。

 FCLPの恒久施設は、2006年の「ロードマップ」では、米側の強い意向で岩国基地から半径180km圏内に建設するとされていました。

 岩国基地から馬毛島までは約400kmあります(下図)。硫黄島までの1400kmと比較すれば、3分の1ですが、ほぼ海上を飛行する硫黄島と違い、岩国から馬毛島まで最短ルートの眼下には、多くの住家があり、騒音や事故の危険は間違いなく高まります。

Magezima_map


焦点⑥ 市民の安心安全と、米軍基地は「共存」できない

国は「金で済む」ことには大盤振る舞い

 岸信夫外務副大臣、宮澤政務官らは、岩国市が求めていた地域振興策について、いくつかの「お土産」を披瀝しました。

 ➀岩国南バイパスの柳井市に向けての南伸については、早ければ2017年度から道路ルートと構造の検討段階に入る。

 ②防犯灯、防犯カメラの設置は2017年度から取り組む

 ③小中学校の学校給食無料化のための予算措置は2018年度から実施できるよう取り組んでいく。

 すでに岩国市は、米軍再編に協力する自治体に出されている交付金を財源にして、子ども医療費の中学校卒業まで無料化や学校施設への空調施設整備などを進め、福田市長は「基地との共存」を市政の基本方針に据えようとしています。

 基地関連の交付金がなくても、中学校卒業までの医療費無料化や小中学校への空調施設整備、学校給食無償化に取り組んでいる自治体は少なくありません。

 昼夜と問わず爆音をまき散らし、墜落の危険をもつ戦闘機が飛び交うもとで、市民の安心・安全は守れません。

海外で唯一の「空母母港」返上が最善の策

 横須賀基地に米空母が初めて配備されたのは1973年です。

 当時、日本政府や米軍は「(空母の配備は)おおむね3年」「新たな施設・区域の提供を要するものではない」「(空母艦載機の)厚木飛行場での離着陸訓練を実施しない」などと約束しました。しかし、これらの約束はすべてほごにされ、空母居座りは42年にも及んでいます。

 「住民合意のない艦載機部隊の移駐を許さない」―この世論と運動を広げるとともに、海外で唯一の米空母の「母港化」返上を迫るたたかいを広げることが大きな課題となっています。

(この項、終り)

●岩国市議会全協―国が艦載機の「先行移駐」を合理化②●

Iwakuni_zenkyo_20170127_3

(前項から続き)

焦点④ E-2Dの配備前訓練は「先行移駐」そのもの

一旦、空母に帰るから先行移駐ではない

 この2月からE-2Dの配備前訓練を実施することについても質問が集中。「移駐を容認していない現状では、『先行移駐』ではないかとの懸念を抱かざるえない。訓練内容となぜ岩国で訓練を行わなければいけないのか、その理由を示せ」と迫りました。

 宮澤政務官は、以下のように説明しました。

 ①2~3カ月程度、岩国に前方展開し、配備前訓練を実施する。

 ②訓練を実施した後は、一旦、空母ロナルドレーガンに搭載される。

 ③訓練内容は、第5空母航空団、空母ロナルドレーガン及び海兵隊岩国航空基地と一定期間の空域慣熟訓練、地上管制慣熟訓練等を実施する予定。

 ④配備前訓練を岩国基地で実施する理由については、E-2Dを支援する施設が岩国飛行場にしか存在しない、と説明を受けている。

「米軍の運用に関わる」事項は全て秘匿

 共産党の山田泰之市議は、早期警戒飛行隊について「E-2Cは4機だった。E-2Dに変更し、5機とされている。なぜ、変更されたのか。岩国基地にしかないという『支援施設』の内容も説明すべき」と追及。

 宮澤政務官は、「米側からは、航空機の機数は、その時々で変動しうるものである。運用や時々の情勢において、適正な体制を維持するためのものと説明を受けている。岩国基地にしかない支援施設に関しては、米軍の運用に関することなので、答えられない」と突っぱねました。

発表通り、E-2D5機が岩国基地に「先行移駐」

 2月2日15時過ぎ、早期警戒飛行隊のE-2Dが5機編隊で、岩国基地に飛来、「先行移駐」されました。

E2d_20170202_tomura

移駐機数も「米軍の運用」次第

 関連して、共産党の小川安士市議が、「今回の説明では、ロードマップで59機とされていた移駐機数が61機となっている。詳細を明らかにせよ」と説明を求めました。

 宮澤政務官は、「米側は公表を差し控えており、(今回の機数は)通常の運用から導き出したもの。FA-18の1飛行隊は12~13機で運用されている。想定しているのは、FA-18が4飛行隊で48機、EA-18Gが6機、E-2Dが5機、C-2が2機、という見込みで61機と言っている」と答えました。

 前述の説明と考え合わせれば、「運用や時々の情勢において、適正な体制を維持するため」に、FA-18の4つの飛行隊が13機で運用され、52機となる可能性もあることを示しています。

(続く)

●岩国市議会全協―国が艦載機の「先行移駐」を合理化①●

Iwakuni_zenkyo_20170127_2

 在日米海軍司令部が1月5日、空母艦載機部隊(神奈川県厚木基地)の岩国移駐を「2017年後半」から開始するとともに、早期警戒飛行隊(E-2D、5機)を今年2月から岩国基地に「先行移駐」すると発表したことを受け、1月27日、岩国市議会全員協議会が開かれ、岸信夫外務副大臣、宮澤博行防衛大臣政務官らが米側の発表内容を報告。日本共産党市議団(大西明子団長、4人)を含め、9会派13人の市議が質疑を交わしました。

福田市長も「困惑の思い」を表明

 冒頭あいさつした福田良彦市長は、「安心安全対策や地域振興策などについて、現時点においては、我々が納得できる十分な成果が得られておらず、まだ残された課題があるなかでの国の説明であり、私としては、困惑の思いを感じている」と複雑な思いを語りました。

59機が61機に増え、今年7月から移駐開始

 政府の説明は次のような内容です。

 ①原子力空母ロナルド・レーガンが母港の米海軍横須賀基地(神奈川県)に寄港する今年7月以降に移駐を開始する。

 ②主力のFA18E/Fスーパーホーネット戦闘攻撃機の4部隊(約48機以上)が今年11月ごろと18年5月ごろに2部隊ずつ移駐する。

 ③EA18Gグラウラー電子戦機6機とC2グレイハウンド輸送機2機は18年1月ごろに移駐する。

 ④早期警戒飛行隊は、現行のE-2C(4機)から、新型のE2Dホークアイ(5機)に機種更新され、今年2月から岩国基地に「先行移駐」して、2~3ヶ月間、空域慣熟訓練、地上管制慣熟訓練等を開始。その後、いったん空母に搭載され、空母寄港後に岩国基地に再飛来する。

艦載機移駐に対する岩国市、山口県の「基本スタンス」とは

 これまでの議会論戦で確認された県、市の基本スタンスは、

 ①今以上(ロードマップの内容)の基地機能の強化は容認できない。

 ②NLPは容認できない。

 ③これ以上(ロードマップの内容)の負担増は認められない。

 ④普天間基地移設の見通しが立たないうちに、艦載機移駐のみを切り離して移駐を進めることは容認できない。

 以上、4点です。

 これに加えて岩国市は、米軍人、軍属による事故や犯罪の防止策、騒音軽減対策、生活環境の充実など43項目の「安心安全対策」と、岩国南バイパスの南伸などの地域振興策の実施を移駐容認の条件としています。

焦点① 普天間移設の見通しが立たないうちは容認できない

曖昧な説明に終始し、「見通しが立った」とは言えず


 宮澤政務官は、「県、市の基本的考えは承知している。政府としては、普天間飛行場の移設についても、艦載機の岩国飛行場への移駐についても着実に進めていきたいと考えており、艦載機の移駐のみを進めるという考えはない。県、市が懸念するような事態にならないよう全力で取り組む考えだ」と曖昧模糊な説明。

 その上で、「なお、最高裁判所による最終的な司法判断が示され、翁長知事が、司法により違法と判断された埋立承認取り消し処分を取り消したことから、防衛省としては普天間飛行場の一日も早い移設と返還のため12月27日、代替施設建設事業を再開した。今後、国と沖縄県、双方とも確定判決と、国と沖縄県が昨年3月に合意した和解の趣旨に従って、互いに協力して誠実に対応し、同事業を進めていくことになるものと考えている」とオール沖縄の民意を全く顧みない説明を繰り返しました。

 共産党の大西市議らは、「最高裁判決は、前知事による手続きが違法かどうかについて判断したもの。沖縄県民は前知事の判断を不適切だと考えている。あらゆる方法で新基地建設を阻止するというオール沖縄の意思を縛ることはできない。県知事も、稲嶺名護市長も持てる権限をすべて行使して、新基地建設を認めないとしている。最高裁判決を得たから、新基地建設の見通しが立ったとは言えない」ときびしく迫りました。

 宮澤政務官は、「最高裁判決により、『一つの見通しにはなった』ととらえている」と述べざるを得ず、「見通しが立った」とは言えないことを認めました。

続きを読む "●岩国市議会全協―国が艦載機の「先行移駐」を合理化①●" »

●オスプレイ墜落で危険高まる瀬戸内海●

オスプレイ墜落は空中給油訓練中

 在沖縄米海兵隊は12月19日午後、沖縄県名護市安部(あぶ)の浅瀬で13日夜に発生した墜落事故を受けて停止していた垂直離着陸機MV22オスプレイの飛行を、事故原因となった空中給油を除いて全面的に再開しました。

 オスプレイの飛行再開について沖縄県の翁長雄志知事は19日、「言語道断」と批判、午後に県庁で行った記者会見では、険しい表情で「県民を一顧だにしない日米政府に強い憤りを感じる」と強く抗議しました。

 事故原因も明らかにならないままの飛行再開は、まさに「言語道断」です。山口県にとっても他人事ではありません。

 米側は、墜落に至った要因として、「空中給油訓練中のオスプレイが、空中給油機から延びた給油ホースを切断し、自機のプロペラの損傷により、安定した飛行ができなくなった」と説明しているからです。

岩国基地所属機が瀬戸内海上空で空中給油

 今年5月17日、「USA Military Channel」に、瀬戸内海上空で米軍機が空中給油している映像(約17分間、㊦に1カット)が公開されました➡ソースはこちら。

Kc130_fa18_kyuyu

 映像の説明では、「瀬戸内海上空で空中給油を行う、在日米軍岩国基地所属の海兵第 242 全天候戦闘攻撃中隊 (VMFA-242) の FA-18Dホーネット攻撃機2機と海兵第 152 空中給油輸送中隊 (VMGR-152) の KC-130J 空中給油機」とされています。

大平室の問合せに米軍は「コメントせず」

 この映像について、日本共産党の大平喜信衆院議員(中国ブロック)事務所が、防衛省に問い合わせたところ、防衛省は、①KC-130がどこで空中給油訓練をおこなっているか、米軍の運用に係ることで承知していない、②指摘の動画は初めて見た、③事実関係については、米軍に問い合わせて回答する、と説明。
 9月初旬に寄せられた米軍の回答は、①KC-130がどこで空中給油訓練をしているかは、運用に係ることで明らかにしない、②「USAミリタリーチャンネル」は、米軍の公式サイトではなく、動画の信憑性等についてコメントする立場にない、というものでした。

 また、航空管制を所管する国交省とのレクチャーで、「曲芸飛行、編隊飛行は、航空法で一定の規制があるが、空中給油は、該当しない」こともわかりました。(※航空法は民間航空機を対象にした法律。民間航空機が空中給油することは想定外のため)。

山口県上空でも空中給油の可能性が

 米軍が「どこで空中給油訓練をしているかは、運用に係ることで明らかにしない」以上、山口県内を含め、どこでも実施している可能性があります。
 KC-130空中給油機が配備されている岩国基地には、墜落した普天間基地所属のオスプレイが頻繁に飛来しています。

 中四国防衛局からの情報をもとに、山口県がまとめた飛来記録によると、今年2月から12月初旬までの間、岩国基地には、62日、延べ78機のオスプレイが飛来しています(㊦図)。

 瀬戸内海でも、陸地でも、住民が住む上空での空中給油機は禁止されるべきです。

Osupurei_hikokiroku_2016

(2016年12月20日記)


澤田正之氏に市議会議員の資格はない

 山口市議会議員の澤田正之氏(山口市小郡下郷)が、2014年7月3日夕刻、山口市小郡の釣具店において、釣り用品を窃盗した容疑で現行犯逮捕され、翌4日には、窃盗容疑の捜査の過程で、覚せい剤使用の事実が判明したことから覚せい剤取締法違反(使用)の容疑で再逮捕されました。6日には、山口地方検察庁に送検されました。
 澤田氏は、自らのブログでも明らかにしているように、「山口市人権教育推進委員長」という肩書も持っていました。

 加えて、「山口県人権推進指針」と「山口市人権推進指針」の両方の策定に関わっていました。(下図参照)

Yamaguchi_ken_0001

Yamaguchi_ken_0002

Yamaguchi_si_0001

Yamaguchi_si_0002

続きを読む "澤田正之氏に市議会議員の資格はない" »

福祉医療の「負担軽減策」は、福祉切り捨て「奨励金」

 二井知事は26日の定例記者会見で、福祉医療費助成制度の改悪にあわせて、検討を約束していた「セーフティーネット」(負担軽減策)を発表しました。通院で、1医療機関ごとに月額500円の負担を強いられる重度障害者について、1ヶ月の負担が2,000円を超えた場合に限り、超過分を補助する、という内容です。県の試算によると、対象となるのは約400人で、年間経費は約300万円としています。

 福祉医療費助成制度の対象は、低所得の重度障害者、ひとり親家庭、小学校就学前の乳幼児で、合計約11万5,000人。昨年度までは、通院、入院(食費は有料)とも自己負担は無料でした。しかし、県は新年度からの制度改悪を強行しました。今年7月以降、通院は1医療機関ごとに重度障害者は500円、ひとり親家庭、乳幼児は1,000円。入院はすべて2,000円の一部負担金が徴収されます。年間ベースで約10億円の患者負担増が予測されています。

 改悪案を審議した2月議会では、自民、公明、民主など県政与党からも慎重論が続出したため、二井知事が、「6月議会までに、何らかのセーフティーネットを検討する」と約束していました。

 重度障害者に限った患者負担増は年間5億円、「負担軽減策」の年間経費は300万円。「セーフティーネット」(安全網)には全く値しません。

 しかも、この負担軽減策の対象は、県の改悪に同調して、一部負担金を導入する自治体だけ。20市町のうち、16市町は、患者負担の増額分を自己財源で補填し、無料化を継続する方針。美祢市、阿東町も検討中で、現在のところ、県の「負担軽減策」の対象は宇部市だけとなりそうです。

 低所得者の「セーフティーネット」を守るために、身銭を切って無料化を継続する自治体は冷たく切り捨て、支援の対象を県と同様に患者負担増を強行する自治体に限定する―県の負担軽減策は、福祉切り捨ての「奨励金」と言っても過言ではありません。

 新型インフルエンザのまん延防止対策の徹底が求められている時、経済的な負担の心配なく、病院を受診できる保障をつくることは、もっとも基本となる対策です。これにも逆行する福祉医療費助成制度の改悪は、全面撤回すべきです。まだ間に合います。

 

 

■行政委員の報酬に?

●行政委員の月額報酬は違法-大津地裁が差し止め命令

 大津地裁(滋賀県)は、先月22日、滋賀県の行政委員(非常勤特別職)が月1,2回の会議への出席などで月額約19万円~22万円の報酬を得ているのは、地方公務員法違反だと認め、支払いの差し止めを命じました。(「読売新聞」など報道)

 判決は、非常勤職員の報酬について地方自治法が「勤務日数に応じて支給する」と定める一方、「条例で特別の定め」ができると「例外」を認めている点について、「勤務実態が常勤職員と異ならない場合に限り、例外として勤務日数によらず報酬を支給することを許している」と判断。月1~2回の会議への出席にすぎない行政委員の勤務実態について「常勤職員と異ならないとは到底言えず、支出は違法というほかない」ときっぱりとした判断を下しています。

●山口県は行政委員80人に年間1億3000万円支払い

 山口県には9つの行政委員会が設置され、非常勤の委員は80人います。1年間の報酬総額は1億3243万円余に上ります。報酬月額は4.2万円~22.2万円ですが、会議はおおむね月2~4回程度のため、会議1回当たりの報酬額は最高12.3万円と高額です。

一覧表はこちら「0902gyousei_housyu.pdf」をダウンロード

 行政委員会の委員の多くは、弁護士や税理士、大学教諭など経済的にも恵まれた「学識経験者」であり、「報酬」で生計を成り立たせている人はほとんどいないと思われます。

 汗水たらして必死に働いても年収が150万円以下にしかならない非正規労働者が急増し、その仕事さえ奪われている一方で、「年に24回程度の会議出席で、年200万円」という実態は、このままでよかろうはずありません。

●広島県は見直しへ

 今日(2月5日)の中国新聞は「広島県が行政委員の報酬再検討」と報じています。

 山口県も、財政難をいうのであれば、こんな理不尽な実態にメスを入れるのが先ではないでしょうか。それをせずして「県民にも痛みを」といくら言っても理解されるわけありません。

(2009年2月5日記)

■二井の4選出馬許せず=告発

 二井知事は昨年12月議会で、4選目となる知事選挙(今年8月予定)に、立候補する意思を正式に表明しました。
 これに対し、1996年の初出馬の際、二井氏を支援したN氏(山口市在住)から、「4選出馬は、約束違反であり、許せない」と実名で告発がありました。N氏の思いを紹介します。(N氏からは「実名を出してもかまわない」と言われましたが、ブログという場を考慮し、イニシャルにとどめます)

 1996年当時、私が顧問をつとめていたTM建設(下関市)の社長に、下関市区選出のIH県議から、知事選に立候補する二井関成氏(当時・県出納長)を「ぜひとも応援して欲しい」と依頼があった。「平井天皇」とも揶揄されていた「官僚県政」を何としても倒さなければならないというのが理由だった。
 社長と私はIH県議とともに、壇ノ浦レストラン(下関市)で二井氏と会った。その際、二井氏本人から「知事選挙に出馬しようと考えている。平井天皇の多選(4選)は何としても阻まなければならない。協力してほしい」と懇願された。
 二井氏はその際、「3選まではやらせてもらいたい。4選は絶対にない。間違いない」と明言した。社長は「あなたにかけましょう。多選(4選)はないでしょうね」と念押しし、二井氏も「間違いない」と約束した。
 IH県議からの頼みであり、「多選はしない」との二井氏の発言を信じて、社長は「勝つか、負けるか分からんが、社の命運をかけて支援しよう。おたくにかけましょう」と決断した。
 この後、社長から私に、「仕事を投げ出してもいいから、二井氏を当選させるため、全力をあげろ」と社命が下され、私は文字通り、全身全霊を傾けて、二井氏を当選させるため全力でがんばった。
 ところが、昨秋あたりから、二井氏が4選をめざしているらしいという話が聞こえてきた。私は耳を疑った。IH県議に電話し、「二井知事は4選に出ると言われているが、多選(4選)は考えないという約束を覚えているのか」と問いただした。IH県議は「約束は覚えている。結果的にだますことになった責任は感じている」と弁解した。私は「完全な約束違反だ。4選を阻止するため、事の経緯をマスコミに公表するなど、自分自身でできることは何でもやるつもりだ。このことを二井知事に伝えてくれ」と強く警告した。

 時あたかも、平井龍前知事は82歳の生涯を閉じました。今年8月には、同氏の「多選(4選)」を批判して、当選した二井現知事が「4選」に挑みます。なんとも皮肉なものです。

道路特定財源を暮らし、福祉に

■暫定税率は「ムダな道路建設」を加速させる

 今、国会で大問題になっているガソリン税の暫定税率。1㍑155円の場合、約25円が暫定税率として上乗せされています。国や県は「暫定税率が廃止されたら、必要な道路をつくれなくなる」と大キャンペーンを繰り広げていますが、実態は「ムダな道路建設」を加速させる役割をはたしています。

■「特定財源」は「ムダな道路」がつくられる元凶

 ガソリン税や自動車重量税、軽油取引税などは「道路特定財源」とされ、道路建設にしか使うことができません。制度が発足したのは1949年(昭和24年)で、当時、5%弱にすぎなかった道路舗装率を改善するために導入され、1974年には暫定税率の上乗せが始まりました。道路特定財源の総額は、約5兆6000億円にのぼります。
 道路舗装率は今、全国で98%、山口県は99%にまで向上しました。いまや道路特定財源は「ムダな道路建設」がすすむ元凶になっているのが実態です。

■県内で実施中が4700億円、さらに1兆円超の計画が

 山口県内でも例外ではありません。【図1】のように、県内で工事中の「高規格道路」(高速道、自動車専用道)は七路線あり、総事業費は4700億円にのぼります。
 山口市で建設がすすむ山口宇部道路の総事業費は450億円で1㌔当たり32億円かかります。お隣の宇部市では、宇部湾岸線(総事業費860億円)、美東町では小郡萩道路(同379億円)も建設中です。
 さらに問題なのは、山陰自動車道や小郡萩道路の延伸、周南道路、玖西道路、下関北九州道(第二関門橋)など新たな高速道路網整備が計画されていること。すべて建設すれば、1兆円を超える膨大な税金がつぎこまれます。

■「道路中期計画(案)」の半分は高速道路網整備

 国が昨年末、発表した「道路中期計画(案)」は、今後10年間の道路建設に59兆円が必要で、道路特定財源は全て使い切るという中身。半分は港湾、空港とインターチェンジを結ぶなどの高速道路網の整備に使う計画になっています。
 山陰自動車道が必要な理由として県などは、高度医療施設のない萩市や長門市において、「高度医療施設へのアクセスを大幅に改善するため」といいますが、新たな道路建設に必要な数千億円を、既存の医療施設の拡充に使うほうが、何倍も効果があります。

■一般財源化し、福祉、暮らしに使えるように

 日本共産党は、①道路特定財源は一般財源化し、福祉、教育、暮らしに使えるようにする、②ムダな道路建設を加速する役割をしてきた暫定税率は廃止する、③中期道路計画は撤回し、本当に必要な道路を吟味して、整備する、④二酸化炭素の排出量を考慮した環境税を導入する、という四つの提言をしています。

【図1】

「0802_ol.pdf」をダウンロード

教育格差の是正は政治の責任

 「私学助成を進める会」が行った県への陳情に同席し、私立高校に通う生徒、保護者がおかれている深刻な情況に改めて胸を痛めました。

 その一つは、縮まるどころか、広がるばかりの公立高校と私立高校の保護者負担の格差です。同会が私学助成の拡充を求める県民署名を始めて18年になり、この間、高校生1人当たりの助成額は17万5500円アップし、今年度は34万500円となりました。しかし、毎月の授業料は、18年前と比べ、公立は1900円のアップにとどまっているのに、私立は約1万3000円も上がっています。この結果、初年度の保護者負担は、公立12万円に対し、私立は48万円余と4倍の格差が生じています。「教育の機会均等」の原則から、この格差を解消するのは、まさに政治の責任です。

 二つは、失業やリストラなどによる保護者の収入減で学費を滞納した生徒が「出校停止」の「処分」をされるケースが後をたたないことです。体育祭の日から「出校停止」となった女子生徒が校門を前に立ち止まり、友達が呼びに誘いにきたが、帰宅せざるを得なかった、こんなケースも訴えられました。低所得者対策として、私立高校授業料等援助制度がありますが、所得税非課税世帯でも軽減額は1万2700円で「半額」軽減にとどまります。同様の世帯の場合、公立高校では授業料全額免除となります。この面でも公私間格差は歴然。私学にも授業料免除制度を一刻も早く実現させる必要があります。

 三つは、住民税増税の影響で、所得は前年と同じでも、授業料軽減制度の対象から外れる生徒が出ていることです。私学の授業料軽減制度では、市町村民税所得割が年1万円以下の世帯は6350円軽減されますが、今年度から税率が3%から6%に引き上げられたため、一部ですが、所得が同額でも所得割が1万円を超える世帯があります。驚いたのは県の不認識です。こうしたケースが生まれることを想定すらしていなかったのです。陳情に参加した先生方から厳しい批判が出され、県も渋々、「状況を調べて、研究したい」と答えざるをえませんでした。

 貧困と格差の拡大が、子どもたちの教育を受ける権利すら奪おうとしています。こんな理不尽をなくすため、まさに政治の出番です。

その他のカテゴリー

最近の写真

  • _2017_6
  • _2017_001_2
  • _20170326_001
  • _2017_5
  • _2017_001
  • _2017_4
  • __h28
  • _2017_3
  • _2017_page002_3
  • _2017_page001
  • _2017_page002_2
  • _2017_page002